給食・良くする・便り

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学校給食の充実を求める申入れ実施

岡山市の学校給食は、小・中学校で完全給食を実施し、学校栄養職員の配置も含めた自校調理方式を多く採用するなど、全国に誇るべき環境を作り上げてきました。

しかし今、岡山市学校給食運営検討委員会の中では、子どもたちをめぐる状況やこれまでの経過などを検証せず、自校調理場を廃止して大型給食調理場への集約化や民間委託を進める方向性のみが議論されています。

こうした下で私たち「岡山市の学校給食をみんなで良くする会」は、2022年10月18日に岡山市教育委員会に主に次の4点の申入れを行うなど、安全・安心な岡山市の学校給食の実現のために取り組みを進めています。

公開質問状への回答

 10月3日投開票の岡山市長選挙に立候補を予定している方に、依頼していた「公開質問状」の回答期限は9月10日でした。※質問は省略しています。全文はコチラからご確認ください。 ※回答は原文のままです。

質問1 岡山市の学校給食の「現状」と「課題」の認識をお示し下さい。

大森雅夫さん浦上雅彦さん
<回答なし>学校給食は子供たちの健康と成長を育む大切な役割を果たしています。なので安全な学校給食を安定して提供出来る環境が必要です。食育の観点からも自校での調理を基本とし、人員と予算確保に努めてまいります。

質問2 学校給食を保護者負担としている現状に対する見解と、今後のお考えについてお示し下さい。

大森雅夫さん浦上雅彦さん
<回答なし>子育て支援策として、燃料費や食材費の保護者負担をやめ、子育て世帯の負担を軽くします。

質問3 学校栄養士の非正規化だけでなく「未配置」の調理場が生じている現状に対する見解と、どのような対応が有効とお考えかをお示し下さい。

大森雅夫さん 浦上雅彦さん
<回答なし>基本的に1調理場1名以上の正規学校栄養士の配置が望ましいと思います。積極的な地産地消により、子ども達の地域との繋がりも強くなります。

質問4 自校調理場を基本とすることが、食育の教材である「給食」を提供する岡山市の責任と考えますが、貴殿のお考えをお示し下さい。

大森雅夫さん浦上雅彦さん
<回答なし>給食センターから各学校へ運ぶよりも、学校の調理場から作りたてを食べる方がおいしいはずです。これは間違いないと思います。老朽化している赤田の学校給食センターをどのような形で生まれ変えるのか?計画の進捗状況は今どうなっているのか?効率と食育を総合的に判断する必要があります。

9月12日(日)13:30から、立候補予定者をお招きした懇談会を開催します。懇談会の様子は下記をクリックしていただくとリアルタイムでご覧いただけます。

https://us06web.zoom.us/j/88153491436

岡山市長選立候補予定者に公開質問

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「良くする会」は8月31日に、10月3日投開票の岡山市長選挙に立候補予定者(大森雅夫さん(現市長)・浦上雅彦さん(元市議会議長))に、公開質問状を届けました。
回答期限は9月10日としています。回答はこのHPで公開します。
質問内容は以下の通りです。

岡山市の学校給食に関する公開質問

質問1 岡山市の学校給食の「現状」と「課題」の認識をお示し下さい。

質問2 岡山市は現在、文科省も「自治体負担が基本」としている、各学校の調理に対する燃料費(ガス代)も給食費として保護者負担としています。教育の一環である「食育」の、その教材である学校給食を保護者負担としている現状に対する見解と、今後のお考えについてお示し下さい。


質問3 岡山市は「1調理場1名以上の正規学校栄養士(栄養教諭)配置」などで、全国にも誇れる学校給食を確立してきました。しかし、近年では学校栄養士の非正規化だけでなく「未配置」の調理場が生じています。この結果、各校の地場産を活用した独自献立が廃止され、統一献立のみとなっています。アレルギー食の対応も縮小しています。こうした現状に対する見解と、どのような対応が有効とお考えかをお示し下さい。

質問4 学校給食は、提供される料理だけではなく、食材や調理過程、それに係わる「人」も含めて初めて「食育の教材」と言えます。過去に岡山市は、共同(センター)調理場からの配送校を自校調理校に変えるなど、自校調理場を基本としてきました。しかし現在の岡山市は、全中学校の自校調理場を共同(センター)調理場に集約する方針を示しました。そして、老朽化に伴う岡山学校給食センターを現行の3倍の規模に拡大した建て替えをすすめています。自校調理場を基本とすることが、食育の教材である「給食」を提供する岡山市の責任と考えますが、貴殿のお考えをお示し下さい。

公立学校の給食アンケート結果

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2021年6月に予定されていた岡山県地方自治研究プレ集会は緊急事態宣言のために中止となりましたが、この集会に向けて実施していた「公立小中学校の昼食に関するアンケート」には、岡山県内17自治体(以下「“県内”」)から回答を得ました。(分析は、児童生徒数ではなく校数による)

◆完全給食実施率100%も、センター調理比率が高い岡山

 文科省の調査(2018年時点。以下「“全国”」)では、完全給食の実施率は小学校98.5%・中学校86.6%ですが、“県内”は100%です。
 調理の運営では、岡山市・津山市ではセンター調理場はすべて民間委託である一方、“県内”全体では若干「直営」が上回っています。
 調理方式別でみると、小学校では自校調理が半数を占めるものの、“全国”比では、センター調理場比率は高くなっています。回答ではさらに小中14校が集約化を予定していることから、自校調理の実施率はさらに低下する見込みです。

◆地産地消・食育の格差は見られない

 1自治体で「積極的に地場産が使用できていない」とありましたが、運営方式・調理方式による大きな差は見受けられませんでした。また、13自治体(有効回答数15)が燃料代を自治体負担(一部含む)とするなど、“県内”では職員も自治体も、学校給食に格差を生まないように努力している姿が垣間見えました。